僕は灰猫

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僕は灰猫 黒くも白くもなァい 中途半端ね 汚い色ねと指差されたって 尻尾をひらり 僕はちっとも悔しくない 銀色だって僕は思う 二本の前脚 陽に透かし (きらきらちらちら) 僕は銀色 僕は灰猫 黒くも白くもなァい 鼠みたいね 汚れてるのねと囁かれたって 尻尾をひらり 僕はちっとも悲しくない 銀色だって僕は思う ぴくぴく髭まで日を撥ねて (きらきらちらちら) 僕は銀色 みっともない陰口なんかはね飛ばせむねのメダル カッコ悪い悪口なんて聞こえるか金のピアス 黒い猫にも 白い猫にも ぶちの猫にも 三毛の猫にも (もちろん、虎猫にもね) 負けたりしない お呼びじゃないよ カモメよりはやくはやく 駆け抜けるよ 僕は銀色 銀の王様 尻尾をひらり かわしていく 灰色は銀色 灰色が銀色 銀色が金色 金色が灰色 …にゃあ! 僕は灰猫 銀の王様
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