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ジュラがいそうな所を考え、エルーが言うには命令がしやすく一番頑丈な壁で守られている王座の間にいるだろうと言い、王座の間に三人は走っていた。
「ついた…」
リクが王座の間に続く大きなドアを守っていた体の大きな強い魔物を倒し、ドアを睨みながら呟く。
「二人とも、大丈夫か?」
後ろを振り向き、アルとエルーを心配したリクが問いかける。
「「大丈夫。」」
二人は内心今の戦いで疲れていたがリクに心配をかけぬように微笑みを浮かべた。
それに安心したリクはドアを開けようと手を伸ばした。
だが、
「待て。」
不意に後ろから声がかかり、ひき止められた。
三人が振り替えれば見覚えのある顔。
「お前は…!!」
「リソル!!」
ジュラの従者、リソルが冷静な表情で三人を見据えていた。
「オレ等と戦いにきたのか?」
リクが剣を構えリソルを警戒する。
だが、リソルは眉一つ動かさず目をつぶった。
戦おうとしないリソルを感じたアルはリクに剣をおろさせた。
そして目を開けたリソルはゆっくりリクに近づいてきた。
「リク…といったな?今すぐ仲間をつれ、立ち去れ。」
「はぁ…?」
全く思ってもみなかったリソルの言葉にリクは間抜けた声を出した。
「何言ってるの?」
その言葉に少しムカついたエルーが強めにリソルに問いかけた。
「そのままだ。…お前らにはジュラ様を…止められない。」
「止められない?」
「ジュラ様は確かにラルシリアンの申し出を嫌がっていた。だが、ジュラ様は心のお優しいお方だ。民の事を考え、申し出を承諾するつもりだった。それに魔物の研究をしていたのはジュラ様ではなく、ジュラ様の弟方。それをルールシアへ教えたのもジュラ様だ。」
「でも、実際ジュラは研究をした魔物を使い、エルーの国を傷つけたじゃないか!!」
リクの怒りの声が響く。
リソルはそれにさえも表情を変えず話を続けた。
「…ラルシリアンの申し出の返事の答えを出したジュラ様はそれを手紙に書き、後日ラルシリアンに届けるつもりだった。…しかし、ジュラ様は手紙を書いた次の日の早朝、突然私に告げた。…『ラルシリアンをのっとる。』と。私はジュラ様に仕えている。反論をすることは出来ずジュラ様の望むままに動いた。」
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