序章 ─絶望─

7/10

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
暫く沈黙が続いた。 5分位たって、山田はさりげなく、かつ大胆に本題に入ってきた。 「昨日学校来なかった、新田のことなんだけど…」 新田は学校でこそおとなしく、静かで特に問題のない男子だがある話によると最近、地元で名が通る不良グループ、「龍神」のメンバーに入った…とゆう悪い噂を2週間前位に聞いていた。 何もなんのツテも無くその会に入ったわけではないらしい。 山田はこう切り出した。 「新田の親父、なんかヤバいらしいぜ」 そう言い、慎重に話し出した。 ──新田の父はまだ新田が2つ,3つの頃に妻を早々に不慮の事故で亡くしていた。 そのため、高卒時から勤めていた製紙工場と掛け持ちで、夜にバーのウェイターとして働いた。そうして何とかやりくりし新田を男手1つで育てあげていった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加