君との出会い

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目を覚ましたら、いつの間にか朝になっていた。 いつ眠ったのかも分からない。 でも、確かに掛け布団の上に寝たと思うのに、掛け布団にくるまれていた。 記憶はないけど、きっと寒くて掛けたんだろう。 時計を見れば、6時をさしていた。 「二度寝するのもあれだし…早いけど起きようか」 眠い目を擦りながらベッドから出た。 あれ? チョコがいない。 周りを見渡しても、いつもなら床に置いてある犬用の寝床に寝ているはずのチョコが見当たらない。 不思議に思いつつ、リビングに向かう途中何やらいい匂いがした。 「え、朝ご飯の匂い…? ウチ、今起きたばっかなのに」 まさかチョコが…など、変な妄想を繰り広げながら、恐る恐るキッチンへ向かった。 そこにいたのは… 「おっ! 早いな、沙歩」 朝ご飯を作っているお父さんの純彦[スミヒコ]だった。 「お父さん!? なんだあ…帰ってきたなら『ただいま』ぐらい言ってよね」 少しほっとしつつも、期待を裏切られたような、残念な感じがした。 「ははっ、悪い悪い。 帰ってきたの、1時間ぐらい前でな。 部屋に行ってみたらぐっすり眠ってたから、起こすのもあれだと思って。 それと、なんで布団も掛けずに寝てたんだ? 風邪引くぞ」 「ああ、考えごとしてたらいつの間にか寝ててさ。 ひとまず、おかえり」 「ん、ただいま」
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