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確か名前は…。
「あたし、夏喜奈菜[ナツキ ナナ]。
よろしくねっ!
奈菜って呼んで!」
と、ボーイッシュな奈菜ちゃんが目を輝かせてながら笑った。
「私は帆高秦乃[ホダカ シノ]。
秦乃とでも呼んでください。
よろしくね」
おっとりとした喋り方で、大人しそうな秦乃ちゃんも微笑んだ。
二人はとても対照的だった。
見た目も喋り方も、多分性格も。
「よろしく。
ウチは葉月沙歩」
私は二人に向かって微笑むと、二人も微笑み返してくれた。
「うん!
よろしくね、さっちゃん。
あ、良かったら一緒食べよ?」
秦乃ちゃんが胸元にお弁当を上げて、優しく笑った。
「うん!」と、さっきよりも笑顔で喜んで立ち上がり、2人と屋上へ向かった。
屋上に着くと、奈菜ちゃんがフェンスの近くまで歩いてドカッと座った。
「ここで食べようぜー、早く早く!」
3人で輪を作るようにして座り、弁当を広げた。
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