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少女の心に《諦め》の文字が浮かぶ。
(そんな気持ちでどうする!!!頑張れ自分……)
しかし少女は、そんな気持ちを捨てようと自分を奮い起たせるが、上手くいかない。
「もらったぁあああ!!」
その時、後ろの茂みからラオが飛び出しダガーを振りおろそうとしていた。
(後ろ?!)
しかし、少女が振り向いた途端、腹部に強い衝撃が来た。
「ゲホッ………………!!」
一瞬の出来事だった。
ラオは囮だったのだ。
少女が振り向き、隙だらけになったところを攻撃されたのだ。
「ゲホッ…ゲホッ!ゲホッ!!」
(い…息が!!)
少女は殴り飛ばされた場所で倒れ咳こんだ。
戦意喪失。
その言葉が今の少女にピッタリだった。
ラオが近付いてくる。
しかし、少女は倒れたまま動かない。いや、動けないのだ。
体のあちこちから出血し、痛み、体に力が入らない。
ザッ――――――――――
とうとう少女の前にラオが到着した。
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