<目覚め>

12/14
前へ
/98ページ
次へ
少女の心に《諦め》の文字が浮かぶ。 (そんな気持ちでどうする!!!頑張れ自分……) しかし少女は、そんな気持ちを捨てようと自分を奮い起たせるが、上手くいかない。 「もらったぁあああ!!」 その時、後ろの茂みからラオが飛び出しダガーを振りおろそうとしていた。 (後ろ?!) しかし、少女が振り向いた途端、腹部に強い衝撃が来た。 「ゲホッ………………!!」 一瞬の出来事だった。 ラオは囮だったのだ。 少女が振り向き、隙だらけになったところを攻撃されたのだ。 「ゲホッ…ゲホッ!ゲホッ!!」 (い…息が!!) 少女は殴り飛ばされた場所で倒れ咳こんだ。 戦意喪失。 その言葉が今の少女にピッタリだった。 ラオが近付いてくる。 しかし、少女は倒れたまま動かない。いや、動けないのだ。 体のあちこちから出血し、痛み、体に力が入らない。 ザッ―――――――――― とうとう少女の前にラオが到着した。 .
/98ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加