4人が本棚に入れています
本棚に追加
校舎に授業の終わりを知らせる鐘が鳴った。
生徒達は皆一様に立ち上がり、昼食時間を忙しなく過ごす。
見慣れた光景はありきたりで、俺には全てが普通過ぎる程普通なように思えた。
「おいコラ、お前。お前だよ、お前」
耳につく声で俺は顔を上げた。
リュックから弁当を取り出そうとした手を止め前を見る。
「・・・貴様らごときが何の用だ?早く言え。時の無駄だ」
目の前にいた生徒はどうやら俺に何かを言ったんじゃなく、俺の隣の席の奴に言ったようだった。
そいつはこのクラスで一番関わりたくない奴。
通称、邪気眼。
最初のコメントを投稿しよう!