3人が本棚に入れています
本棚に追加
「強いね涼。キミのストライクは」
「い、いえ。あそこでカウンターが当たってたら、きっとストライクも負けていました」
涼は憧れの真に勝てたことに素直に喜びを感じていたが、若干の気まずさも感じていた。
しかし、負けたほうの真はあっさりした様子でいた。
「いや、これは涼の実力だよ。さすがはジムを突破しただけのことはあるね。でも、次は僕も負けないように、もっと強くなるからね」
後腐れしないような真の姿は、涼の目にはとても大きな存在のように見えた。
「はい!では真さんもジムがんばってください。あの、pポッドってお互いが合意すれば、どこにいても戦えるみたいなんで、よかったらいつでも連絡ください」
「OK、じゃあまた強くなったら戦ってもらうかな。僕はとりあえずポケセンに行くよ。戦ってくれてありがとう、涼。じゃあまたね」
そう言って真はポケモンセンターに向かった。
回復したあと、真とリオルはジムに挑む前に公園で一休みしていた。リオルはずっと俯いて、黙っていた。
「リオル、悔しいかい?」
真はリオルにきいた
「・・・・・・うん」
リオルは涙を浮かべながら答えた。
「うん、悔しいよね。僕も悔しい。だったら、どうしたらいいと思う?」
「え?なにを?」
リオルはそこで顔を上げ、真を見る。
「もっとがんばって、強くなればいいのさ。なんど挫けたって、立ち上がって挑み続ければ、次は勝てるさ。だから、がんばろう?」
リオルはしばらく真を見つめた後、強くうなずいた。
「うん!僕、もっと強くなる!!」
そして二人は立ち上がり、ジムへ向けて歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!