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「うーん、ここがマサラタウンか。カントー地方の始まりの町ね」
マサラタウンの地に立った春香は改めて手にしたモンスターボールを見る。
「これがモンスターボールか。よし、出ておいで!」
勢い良くボールを投げ、モンスターを出す。
「くいぃぃ」
「よろしくね、クチート」
そう言って春香はかがんでクチートを撫でた。
「こちらこそよろしくね、春香」
「おわぁ!しゃ、しゃべれるんだね」
春香は驚き後ずさる。
「うん、でもそんなに驚かなくてもいいんじゃない?失礼しちゃうわね」
ぷんぷんとクチートはおどけて見せた。
「ごめんごめん。さて、まずは確認を・・・」
そう言って春香はポケットから小さな機械を取り出した。
「それは?」
クチートが聞くと、春香はふふんと得意げに説明した。
「これはね、『pポッド』。語呂は悪いけど、これでアイテム管理や図鑑の参照まで、なんでもできる万能マスィーンなんだよ」
「へー、すごいね。わたしのこととかわかる?」
「うん、ちょっと待ってね」
そういって春香はpポッドをクチートに向ける。
「うーんと、はがねタイプであざむきポケモン。以下略」
「以下略て・・・でもすごいね、人間ってすごい!ところで、わたしのことはなんて呼ぶ?クチート?それともなにか名前をつけてくれる?」
はしゃぐクチートをみて春香も微笑んだ
「そうだね、じゃあせっかくだし名前でもつけようか。じゃあー、クーチってどうかな?」
「クーチ・・・いい、いいね!じゃあ春香、改めてよろしくね!」
お互いの自己紹介が終わったところで、当面の目標を探す。
「なるほど、ここでの手持ち上限は3匹まで。ジムリーダーはそれぞれプレイヤーのレベルに合わせて調節してくれる、か。出てくるポケモンは各地にけっこうバラバラに出てくるみたいだね。」
「最初はどうするの?」
「うん。ここがマサラタウンだから、一番近いジムはトキワシティのジムかな。とりあえずはレベルを上げながらそこまで行ってみようか」
「うん!」
「素直なかわいいコだなー。」
春香はうっとりした。
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