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「う、うう・・・ぐすんぐすん」
すすり泣く声をあげたままクーチは立ち上がらない
「にょ?ご、ごめんね。い、痛かったよね?ごめんね」
ゴニョニョは狼狽し、クーチに謝る。
「「なんちゃって・・・」」
春香とクーチが声を合わせて言う。そしてクーチはガバっと立ち上がり、頭の大きな口を開いた。
「う、うそなき!?」
あまりの戦法に愛も驚嘆した。
「今だ、いっけぇクーチ!かみつく!!」
「んがー!!」
クーチは大きな口をあけてゴニョニョに噛み付いた。
「にょにょにょにょにょー!!痛い、痛いー!!」
「わ、私の負けですー!!」
愛が慌てふためきながら降参した。
愛はダメージを受けたゴニョニョに傷薬を使いながら言った。
「さすが765プロの春香さん、アイドル世界は弱肉強食なんですね!!」
愛は春香を恨むでなく、むしろさらに尊敬するかのように言った。対して春香は若干きまりが悪そうに苦笑いして答えた
「いやぁ、ははは・・・さすがに大人気ない戦い方だったかなーって反省してるけどね。でも、愛ちゃんのゴニョニョも強かったよ」
「いえ、私たちはまだまだです!これからもっとがんばらなくちゃ!!では春香さん、ありがとうございました!!」
そういって愛はドカドカと先へ進んでいった。
「・・・あの子っていつもあんな感じなの?」
クーチは思わず疑問を口にした。
「うん、まぁ大概あんな感じかな」
春香もどこか遠い目で答える。
「あのゴニョニョはあの子と合うのかなぁ。なんか大変そー」
「まぁ、相性もそれぞれなんじゃないかな?さて、じゃあ私たちも行こうか!」
「うん!」
そうして二人はトキワシティへと向かった。
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