8人が本棚に入れています
本棚に追加
ポストに入っていた郵便物を、暗証番号を入力して手に取る。
バックの中からキーケースを出して、鍵を鍵穴に差し込む。
ガチャツ…ピーッピーッ
エントランスに、オートロックが解除された音か鳴り響いた。
肩に掛けたバックの紐が落ちそうだったので、それをかけ直しながら郵便物に目を通す。
その中にある、綺麗な装飾の封筒に目が止まる。
(祐介…、結婚するんだ。)
結婚式の招待状だった。
香奈恵はエレベーターに乗り込み、自分が住む五階のボタンを押すと、封筒を開け始めた。
祐介は、旦那である公彦の親友である。
それだけではない…
香奈恵が最も愛した男だった。
最初のコメントを投稿しよう!