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「ねぇ…起きて…」
エリの冷たい手が頬を撫でる。僕は眠ってしまったようだ。
「ごめん、それで犬は?」
「疲れてたのね…。この子は一応大丈夫だけど…。」
確かにまだ息をしているが危ない状態には変わりはないようだ。
「そろそろ病院も開く時間だな」
僕は車をまわすと、エリと病院に向かった。
そいつは病院に着くなり緊急手術となった。
骨盤の粉砕骨折、膀胱破裂、そして肺に穴も開いていて朝まで生きていた事に獣医も驚いていた。
手術が無事終わってもしばらくは入院になるため、ひとまず帰って連絡を待つように言われた。
僕は途中コンビニに立ち寄ると栄養ドリンクを買ってエリに渡した、それを飲みほすとエリが呟いた…
「トト…がんばってね…。」
…トト?
トトだって!?
その名前を聞いて僕は驚いた。まさかエリはあいつに名前をつけたのか!それもあの名前を!
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