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『チチチチ…』
鳥の囀りが聞こえる
朝日に照らされた部屋の中で、僕はまだ夢の中だった
気持ちいい朝…
とは、言い難い
「…うぅ…ん…」
僕は魘(ウナ)されていた
体が重く、動かない
息をするのも微妙にキツい
まるで金縛りにでもあっているかの様だ
息苦しくて、僕は目を開けた
一番初めに見えたのは、何かの布らしき物
始めは何か布にくるまれているんだと思った
でも、身動ぎした途端、そうではないと分かった
感覚的に誰かに抱き締められている事が分かったからだ
腕に力を込めて頭をもたげる
やはり、思った通りそこにはキバが居た
気持ち良さそうに寝てやがる
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