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第6話
まさか、こんな展開になるとは。
「あたし‥‥です」
あたし‥‥あたし‥‥アタシ‥。誰?
「あたしの事‥‥覚えてませんか?」
「え‥えーと‥あーの」
誰だっけ‥‥?
なんとか思い出そうと、あっちこっち目を動かして記憶の海の中を探して回る‥‥大体、こんな目を引く女の子を覚えてないなんてどーかしてるぞ俺。
抱きつかれている恥ずかしさと、思い出せない申し訳なさに、心臓はバクバクバクバク小動物の様に脈打つ。この娘に気付かれてるかな。なんて思ったら、余計に心搏数は加速していく。
「江野本先輩‥‥‥」
泣きそうな声を出して、俺の顔をじっと見ている。
やばい、泣かせちゃうぞ。
女の子泣かせちゃうぞ。
どーしよう。
「あ‥あ‥の」
そんな目で‥‥そんな目で見ないでよー‥‥。
あれ? 泣きそうなこの娘の顔、ドコか見覚えが‥‥。
「君は‥‥‥」
🏪こんなもんか?
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