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第9話
出たぁ……。
「いつまで待たせるのよ~ぅ、
まったく~ぅ!」
「申し訳ございません……。」
ときどき真夜中の3時過ぎに、
なぜか“きんかんのど飴”を1袋だけ買いに来る、謎の姉妹。
救われたような、
邪魔されたような……?
「やぁだぁ~!赤い顔して、ボ~ッとしちゃってぇ!」
いつでもうるさい姉に、ボソボソと耳打ちする、仏頂面の妹。
「裏で何してたんだよ~ぅ!エロ~ス!!!」
天敵だ……。
たとえ一瞬でも、助かったなんて思った、俺のばかばかばか……。
「今日は、お兄さんだけ~?
いつもアンタと一緒にいる、子供みたいな顔のバイトは?」
「お休みなんですよ……。」
「あら~そぉ~ぅ、残念!」
何が残念なんだ?
怖い……。
姉に耳打ちするだけで、喋らない妹が、笑い声だけデカいのはなぜだ?
こんな日に限って休みやがって、鳥久め……。
てか……
鳥ちゃん、俺を助けて……。
よく似た姉妹の下品な笑いが店内に響く……。
苦手なんだよ……。
見た目からして……。
🏪なぜ?
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