🏪 午前3時の純情編

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  第10話     一体全体なんなんだ‥こいつらは‥‥。   最悪のタイミングで来てくれたもんだ。怒りが込み上げ、頑張って作った作り笑いが引きつる。 頬がピクピク痙攣しているのがわかる。   その姉妹の肌はこんがりキツネ色に焼けていて、ギャルを目指しているのだろうが、俺からすればハワイアンにしか見えなかった。 もしくは相撲とりだ。   不意に、ハワイ出身で力士の小錦と曙を思い出して、吹き出すところを口を手で押さえ必死で我慢した。   「ゲハハハハハハ!」   あぁ笑ってる‥‥。 サッドモンスターが笑ってる‥。   何か慈悲の感情まで抱き始めた事を当の本人たちは知る由も無いのだろう。   「つーか雨マジすごくね?」   ボビーオロゴンにそっくりの声で姉が言った。   すかさず妹が耳打ちをする。   「‥‥ばっかちっげぇーから! きんかんのど飴じゃねーから! ゲハハハハハ!!」   頭に付いた蛍光色の羽が揺れる。   「ナ~ニ言ってんだよおめーは!? ちょ~ウケルんですけど~!! ぎゃははははははは!!」   ‥勘違い‥‥? 面白いの‥それ?   あぁサッドモンスター‥‥。 悲しき怪物よ‥‥‥。   「がははははははは!!」   妹のサッドモンスターBも笑ってる‥‥。その笑い声はアニマル浜口にそっくりだった。             🏪終わらしちゃって。  
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