🏪 午前3時の純情編

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  第11話  あぁ……。 きんかんのど飴……。 1袋だけ、お買い上げ……。 「ありがとう……ございまし……た……。」 姉妹はさっそく袋を開けて、 2人揃ってガリガリと、きんかんのど飴を噛み砕きながら帰って行った。 今日もまた……。 なぜかこの敗北感……。 女の幸福って何……? 事務所に戻ると、 彼女の姿は無かった。 あいつ……。 高校のテニス部の後輩、 何て名前だったっけ……? 後輩達に、いじめられているのを見かねて、何度か庇ってやった事がある……。    あの……? 小柄で色白な男の子……。 事務所のホワイトボードに、 さっきまでは無かったメモが、 貼ってある。   『先輩、ごめんなさい。  rio.💌💌💌@docomo.ne.jp』 小さな丸い字。 メアド。 俺は……。   高校の頃から、 ずっと吸い続けているマルボロに火を付け……。 そのメモを破って、 ゴミ箱に捨てた……。           「赤い煙草……か。」    🏪午前3時の純情編              糸冬   image=88255415.jpg
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