135人が本棚に入れています
本棚に追加
第11話
あぁ……。
きんかんのど飴……。
1袋だけ、お買い上げ……。
「ありがとう……ございまし……た……。」
姉妹はさっそく袋を開けて、
2人揃ってガリガリと、きんかんのど飴を噛み砕きながら帰って行った。
今日もまた……。
なぜかこの敗北感……。
女の幸福って何……?
事務所に戻ると、
彼女の姿は無かった。
あいつ……。
高校のテニス部の後輩、
何て名前だったっけ……?
後輩達に、いじめられているのを見かねて、何度か庇ってやった事がある……。
あの……?
小柄で色白な男の子……。
事務所のホワイトボードに、
さっきまでは無かったメモが、
貼ってある。
『先輩、ごめんなさい。
rio.💌💌💌@docomo.ne.jp』
小さな丸い字。
メアド。
俺は……。
高校の頃から、
ずっと吸い続けているマルボロに火を付け……。
そのメモを破って、
ゴミ箱に捨てた……。
「赤い煙草……か。」
🏪午前3時の純情編
糸冬
最初のコメントを投稿しよう!