🏪 午前0時の虎舞竜編

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  第3話     静かに寝息を発ててる、先輩‥。   せん‥ぱい‥‥。   ねて‥る‥‥‥よね‥?     「ん‥んー‥‥」   はっ!?   やっべーっ!!   いかんいかんいかんいかんてー!! 何を考えてんだ、俺はー!! こいつはヒゲ面でメガネのおっさんだぞ? おまけにどんな面白ネタでもつまらない話へと翻訳してしまうどーしようもねぇおっさんだぞ? いかんて。俺いかんて。関西弁出ちまうなんて、よっぽどあか‥‥いけてないって。発作が出ちまったよ、こんなおっさんにキス魔の片鱗見せてどーすんだ、俺!俺!しっかりせい俺!俺は男、オトコ、男の子、男の人、生粋の男、関西人、の男、オトコ。 俺は女が好き、好き、だーいすき、無類の女好き、あからさまに好き、女に目が無い、女好きの甲斐性なし、いやチガウ、でも当たってるけど、俺は女がすきスキすき好きすき‥スキったら好きったらスキ‥‥‥‥。   「ふわぁぁぁ」   「す‥‥き‥」     「なーに、ブツブツ呪文唱えてんだ、おまえ」   あ‥‥起きちゃった。   「雑誌来てんぞ?」   「あ‥ホントだ‥‥‥」   気付かぬ間に雑誌が来ていた。   「サボってねーで、仕事しろっつの」   今寝てたのどいつだ!?   「先輩、今寝てたじゃないスか」   「寝てる様に見えたのか? だが俺は寝ていない。この店の今後について深く思案を巡らせていたのだ」   「なんスか、それ」   先輩はこの店のオーナー店長の息子だ。   「いいから、仕事せい」     そして俺は、キス魔だった。             🏪ちゅうはねぇだろ、ちゅうは。  image=92836486.jpg
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