🏪 午前3時の純情編

5/12
前へ
/53ページ
次へ
  第4話 「鈍臭いんだね」   裏の事務所に呼んで応急手当てをしている。砂を落として、水をかけると「きゃっ」と可愛い声が出た。   「仕事中に‥こんなこと‥‥ごめんね」 いや、かなり暇でした。   「いや、困った時はお互い様。 だよ。傷口にバイキンでも入ったら大変だしね」   何だか昔からの知り合いみたいに打ち解けている。これが男だったら‥‥こんなことありえないな。   それにしても、普段は口下手で女に声を掛けるなんてこと、考えたところでその先などあるはずがないのに、今日はどうしてこんなことに? 解らない。   「ありがと」   「消毒液はもっとしみるかも」   「きゃー やーだー」   田舎のコンビニの夜中の3時は静まり返っている。のどかな静寂の中、ふわふわ響く二人の声。   深夜のコンビニで何故こんなことに? 解らない。   夢の中みたいだ。         🏪我に続けぇー  image=88562594.jpg
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

135人が本棚に入れています
本棚に追加