プロローグ

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ゴンッ。 私は白い壁に手の平ほどの長方形の塊を力任せに投げ付けた。 それは壁から弾かれると 私のベッドに転がる。 この不愉快極まりない長方形の塊と私は 少し前から『共同生活』をしている。 この無作法な塊との生活が始まってから 気の休まる時がない。 私は『普通』の『目立たない一女子高生』でありたかったのに…。 一体 何が悪かったのか…。 清く正しく親切に生きてきた私が 何故こんな目にあうのか…。 再び込み上げてくる怒りに任せて 私は再び 諸悪の根源である塊を壁に投げつけた。
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