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「はぁ」
「まぁ妥当だな」
「当然の処置だ」
出会い頭に医者がパッと見で下した判定には、3人は曖昧に頷いた。
肋骨骨折、肩の損傷、刺し傷切り傷火傷、その他諸々。
3人の中で眼鏡をかけている少年に至っては輸血したまま病院に来ているのだ。
いったい何をやればこうなるのか。
「まぁ何でもいいからベッド貸してくれ。寝る」
「ハッ、入院なんざ冗談じゃねぇが休暇を取るって意味ではベストタイミングだな」
「二週間後には期末試験があるけど大丈夫か?」
血と雨でびちゃびちゃになった制服姿の3人は勝手に個室に行こうと歩を進め、
後ろから後頭部を横一列にスパパパン、とはたかれた。
「あんたらは大馬鹿者かい!?朝五時前に世話になるってのになんだいその態度は!非常識さね」
「まさか黒人に常識を説かれるとは」
「っ、殺すぞテメェ!」
「うわぁっ!血が頭から漏れる!」
三者三様に騒ぐ。
朝っぱらから賑やかだなぁ、なんて。医者は苦笑しながら思った。
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