『白光の魔女の弟子として』

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  「あれはダメだよ。さすがにリルアさんでも、あの攻撃が命中してたら殺しちゃってた可能性が捨てきれないもん」  侮ってるわけじゃないけどね、と付け加えるフェロンに、しかし、リルアは真剣な顔で見つめる。 「負けたら自分が死ぬとしてもか? それに殺されなければ殺される場合もある。そうなったら勝つか?」 「それが人間相手なら……、逃げるかな。魔物や魔人なら容赦するつもりはないけどね」  フェロンの答えに、リルアは面白がるような、喜んでいるような笑顔を浮かべる。 「フェロンらしいな。それもいいだろう」  そう言われて、フェロンはため息混じりに大きく肩を落とした。 「……まあ俺がリルアさんに勝てないことを悔しがる資格なんて、最初からない気がするけどね」 「ほう、何故そう思うんだ?」 「だってリルアさんの力は自前、努力の結果でしょ? それに比べて俺のは……、本来ここに存在しちゃいけない力だから」 「それは違う。その膨大な魔力は悪魔の祝福によりもたらされた、フェロンにとって忌むべき力なのかもしれない。だが、それも今はフェロンの力だ。膨大すぎる魔力故に、それをコントロールする困難を努力で乗り越えたことを、私は知っている」
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