王都とギルドと相棒と

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  確か、シュヴァルツ国の王子は一人、アイオネス・シュヴァルツ・ダークネスのみ。 その王子は放浪癖があり、滅多に国に帰らないらしい。 「驚かないんだな?」 「何?驚いて、王子扱いしてほしいの? あいにくどんな事情があるにせよ、放浪王子は好きじゃないから。」 「ほう?じゃあ、好きな王子は?」 ……………え?何このフラグ。 何フラグ!?やめて!? 今は全く興味無いし、世界一周したいから…… そのフラグ、全力でへし折ってくれるっ! 選択肢はコレだ! 「身を粉にして国と民に尽くす王子。」 どうだ! 「………そうか。」 「っーーーーーーー!!!???」 はい、満面の微笑を頂きました。 Nooォォォoooooッ!!!!!! あんなドS発言したのに、眩しい笑顔を浮かべやがってぇ!!! 「うわーん!アイオンのドMゥゥウウ!!!!!!」 ダカダカダカダカッ 対策が見つからず、脱兎の如く階段を駆け上がって、逃走する私。 残されたアイオンが 「ククッ…何なんだ、あいつは…」 と笑い、またもやフラグを立ててしまっていたなんぞ、私が知るよしも無かった。 おのれ!!!!!  
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