王都とギルドと相棒と

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  ギルドマスターは受付のお姉さんに何か耳打ちすると、私の登録用紙を持ってこちらに向き直り、 「ついておいで。」 と一言残して階段を上がって行ってしまった。 い…行きたくないけど、行かなきゃ登録完了しないっぽいなぁ… 「ラセツ、正直に書き過ぎだ。しかも大雑把過ぎ。」 「だって登録用紙、正直に書かなきゃいけないんでしょ? 嘘書いたら、勝手に真実に書き換えられるらしいし。」 「…そうだったのか… 長くギルドに居るが、俺が知ってるのは精々"嘘を見破る"用紙というぐらいなんだが…」 何…だとっ!!?? 常識じゃなかったの!? あれか、例の"おまけ"か!?常識だけで良いって言ったのに! 常識と非常識(機密系)を一緒くたにしたら、見分けがつかないじゃない! 「な、何か怒ってるのか?」 「関わりたくない上層部に自ら飛び込んだ、常識と非常識の区別がつかない自分が腹立たしくて。」 何とか区別出来ないものか… 「……よく分からないが…絶対悪い様にはならないから、安心しろ。 ギルドマスターは俺を王子と知っていて尚、ギルドに置いていてくれるからな。」 「へぇ~…そ…う?」 ん?今何か、 さらっと爆弾発言したよね?
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