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「まあ、コハクの鎌だと切り裂いちゃうからね。」
「だから、使えないのよね…
こんな魔物の密集地帯で大量に血の臭いをさせるなんて、餌を撒くのと同じよ。愚の極みだわ。」
「だよねー。だから今までウェルの"斬りたいモノだけを斬る"能力で、魔物の心臓か脳だけを斬って倒して来たんだし。」
因みに、レンの矢は消えずに刺さったままなので、血は出ていない。
「…あたしの鎌にもウェルみたいな能力があればもっと役に立てたのに…」
「いやいや、だから今のままで十分だからね!」
それ以上チートな子になってどうするの!?
「クスクスッ
チアヤに言われなく無いんだけど?」
ごもっとも!
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「もう、夕方だわ…
戦ってばっかりで、あんまり採取出来なかったわね。」
「一応、この樹海は歩いて抜けきるつもりだから、明日に期待だね。
じゃあ、今日はもう休もうか。」
四次元空間から、人一人が入れるぐらいの扉が付いた土色の四角錐を出し、大樹の側に配置した。
中は拡大空間の魔法がかけられていて、12畳ぐらいの広さがある。
これが、ベルカナでは一般的な野宿に使用するテント代わりだとか。
でも、この四角錐の名称がね、
"テント"
なのは、どうしてもツッコミを入れざるを得ない。
明らかにテントじゃないじゃん!
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