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食事が終わり、ヤスによる片付けも済んだ後、皆が各々の部屋に戻ろうとするので、私は心配になった。
「あの…私、ここに住んでも良いですか?」
部屋から出て行こうとしていたセイがピタリと立ち止まり、全員が私の顔を凝視した。
そのまま数秒過ぎた後、宮ちゃんが沈黙を破った。
「あら、ユキちゃんってまだここの子じゃなかったわね。すっかり忘れちゃってたわ」
宮ちゃんは微笑み、ヤスに話し掛けた。
「ねえ、こんなにもここに溶け込んでいるのだから、文句は無いわよね?」
「まあな。元からないが」
宮ちゃんの問い掛けにヤスは即答で、あっさりと私の入居が決定した。
何時間も掛けてここに辿り着き、私はようやく生活の場、帰る場所を見つけたのだった。
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