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だが帰る家のない私にとって、部屋を貸して貰えないというのは死活問題だ。
必死に探し続け、もう二十軒は不動産屋を回っただろうか、という時だった。
その不動産屋の人も私を不審な顔で見ていて、また駄目かと諦めていたのに、信じられない言葉をかけられた。
「そうですねえ…あるにはありますけど、アパートですよ。大家さんとお話しして頂いて、許可が下りれば借りられますよ」
ようやく、借りられるかもしれない部屋が出てきたのだ。
「それ、どこですか?」
不動産屋の人に場所を聞き、そのままの足ですぐさま向かった。
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