第一章 部屋探し

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アパートの入り口に辿り着くと、おかしな貼紙が目に入った。 「御用の方はインターホンを押してください。押さずに入った方の身の安全は保障致しかねます」 取り敢えずインターホンを押しながら、『インターホンを押さなかったら身の安全は…って、殺し関係の人でも住んでいるのかな?』と、変な想像をしていると、ガチャリとドアが開いた。 中から出て来た男性は無言で私の顔をじっと見つめてきたので、私も負けまいと見返す。 「…入れば?」 無表情のまま言われ、私も黙ったまま男性の横を通り中へ入った。 その間も、視線が逸らされる事はない。
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