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「はぁ~。いっぱい歩いたら疲れちゃいましたね!」
ヒカルはコートを脱ぐと無邪気にベットに寝転んだ。オレはそんなヒカルを横目にカーテンを開けて窓の外を眺めた。
「あっ。少しだけキレイな夜景が見えるな」
ビルに囲まれたホテルで階数も7階だから、展望には期待していなかったけど、まぁあの値段だし、これくらい見えればいいか。
「え~。どれどれ??」
ヒカルが起き上がり、興味深々で窓のほうに近づいて外を眺めると、「あ~ほんとですね。ちょっとだけ夜景が見える」とにこやかに微笑んだ。
2人が無言で外を眺める姿がガラスに映ってる。それに気づいたオレは、外じゃなくてガラスに映ったヒカルを眺めた。
「先輩……、外見てないですよね?」
「うん。ヒカル見てた」
「アタシはいいんですよ。外見ましょうよ!外!!」
そう言って照れながらオレの肩をポコポコと叩くヒカルがあんまり可愛かったから、もう我慢ができなくなって。
・・・その場でキスをした。
最初は軽いキス。でも、2人きりという空間がオレをエスカレートさせる。隙を見て舌を絡ませて、ゆっくり、激しくヒカルの唇を味わった。
「ん…っ」
唇を離すと、ヒカルがまだやめてほしくないって顔してる。ヒカルはキスが好きなのオレ、知ってるんだ。そして、キスだけで濡れることも……。
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