◆真山先輩side-2

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 袋を開けてみると、シザーバックが入っていた。  「いつも手ぶらな先輩にオススメですよ。ブームは遠のいてますけど、でも先輩に似合いそうなデザインを見つけたんで使ってほしいなーってサンタさんが言ってましたよ」  「・・・んなコト、サンタが言うか!どうせヒカルからのプレゼントだろ??“先輩が好きです。ヒカル。”ってメッセージカードも入ってたぞ」  「えーー!?嘘!?そんなの入れてませんよ。ちゃんと口で伝えようと思って何も入れなかったんですから!!」  「じゃ、やっぱヒカルじゃん。赤鼻サンタの正体」  オレはそう言うとヒカルの鼻をつまんで、すぐに抱きしめた。  「ありがとな。大事に使うよ」  そう伝えると、ヒカルはオレの腕の中でこくんと頷いた。  「・・・先輩が好きです。ヒカル」  ん?  ・・・おい。さっきオレが言ったことそのまま言うなよ。しかも棒読み!ムードぶち壊し!!  でも───。  こうして笑い合ったり抱きしめあったりする時間は本当に楽しくて、過ぎるのが早いと感じてしまう。だけどその分、もっともっと一緒に居たい気持ちが増すからずっとずっと好きでいられるのかもしれない。  ───ヒカルと過ごした、初めてのクリスマス。  オレは当分忘れられそうにないな。
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