キスと刀と茉莉華と俺

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「まずは刀を置きやしょう」    ヤスさんが俺たちの間に入りまぁまぁとその辺でとなだめ始めた。が、   「グパラゴワァ」    と、奇声をあげてヤスさんは地面に倒れた。その顔面にめり込んだ拳の跡が……人間じゃねぇこの女。怪力コワイ。   「あんたは黙ってなさいヤス。これは私の問題よ! それに今からこいつをー!」    いきなり刀が急せっきーん! だからって負けませんよぉぉ!   「そんなに殺したいのか、あんたは!」   「粛正してやろうというのだ、この私が!」   「おぉ……」    まさかの名言、とヤスさんは拍手拍手。あなたガンダムファンですね。あ、ヤバ、刀が額にぃぃ血がぁ。   「しかしお嬢……こればっかりは杯家のれっきとした家訓が。あっ、ダンナ頑張らないと裂けますぜ」    家訓て何よ?  命が足りねぇぞー!
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