プロローグ

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その日の夜、海からメールが来た。 内容は『2日後本当に行くのか?』というものだった。 俺は少し考えた後、『行くよ』と返事をした。 返信は直ぐに来た。 『わかった。じゃあ俺も行く』 ということだった。 どうやら海は覚悟を決めたようだ。 「2日後、か…」 俺は棚に入っていたナイフを取り出す。 それは何枚も何枚もあった。 これが俺の『武器』だ。 俺は美しく揃えられたナイフを眺める。 「やっぱり、この能力を使うことになるのかな…」 俺の能力。 それは触れた物質を刃物に変えるもの。 但し、制限がある。 まず、大きすぎるものは無理。 あとは『物』でなければならない。 水などの液体は出来ないし、人や動物などの生き物は変化させられない。 しかも能力を使うといつもよりも体力の消費が激しい。 なので、いつもはこのナイフを使うことにしていた。 まぁ、殺しなんてしたことないのでしまわれていただけなのだが。 海の能力は… まぁ、そのうちわかるだろう。  
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