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母が倒れて丸一日が経ち、次の朝。
「じゃあいってらっしゃい。」
玄関先で見送る母。
「行ってきます。」
王様の命令であれば仕方がない。それが一晩、考えた結果だ。
命令だから断るわけにもいかない。アリアハの王はどこにでもいる王なので考えも普通だ断れば良くて牢獄行きだろう。
今日はいつも着ている制服であるわけでもいかなく、昨日防具屋で買った革で出来た服を着てマントを羽織っている。
そして、剣。
腰に携えた剣はなかなかに美しい。
剣など触ったこともなく、こんなにも重いものだとも思いもしなかった。
この剣は武器屋の一番良いものらしく、これを渡すよう武器屋の店主は王から言い渡されていたらしい。
つまり、只だ。
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