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バックの中から彼氏専用の着信音が聞こえ、ちょっと顔を緩ませながら携帯電話を取り出した。
「もしもし?」
「あっ、俺。」
彼はいつも低い声でそう口にする。“俺”って言わなくても、ディスプレーに名前が出てるんだから誰から掛かってきたのかなんて分かるのに、彼は毎回“俺”と名乗る。
だけどアタシは彼のその第一声が大好きで、やっぱり顔が自然と緩む。
昨日と同じ今日だけど、こんな些細な事で幸せを感じられるなら、アタシはきっと幸せで…
そんな日が、これからもずっと続くものだと思っていた。
だから―――…
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