3339人が本棚に入れています
本棚に追加
/153ページ
.
御剣 幸也。
みつるぎ こうや。
俺の愛して止まない恋人の名前。
最近の男にしては少し低い、身長172㎝。
手も小さい癖に指が長くて、器用で料理上手。
恥ずかしがり屋で顔を上げるのが苦手で前髪を長くして顔を隠していて。
けど、その邪魔でうざったい前髪を上げると造りの良い人形の様に整った顔が現れる。
陶器の様に滑らかで、透白の肌。
烏の濡れ羽を思わせる漆黒の髪。
ノンフレームの眼鏡の奥の、黒曜石の如く煌めく瞳はすっと筆を掃いた様に切れ長で、一見冷たい印象にも見えるけれど笑うと途端に柔らかく優しくなる。
唇は薄くて紅を差した様に赤くて。
第一印象は大抵、がり勉かオタク。
運動は苦手、でも頭はいい。
好きな場所は?と聞けば図書室と答える、中学とか高校とかのクラスに一人はいる努力型の秀才って奴だ。
けど、話すとよく笑う。
笑顔が可愛い。
マジ可愛い。
で、抱きしめるだけで真っ赤になって、キスするととろりとその瞳が酔い痴れた様に溶ける。
普段見ているのとも、笑っているのとも違う、快楽の表情。
肌に触れれば頬を染めて今にも逃げ出しそうな、泣きそうな顔をする。
まるで処女。
けど、拓けば淫乱そのもの。
一度抱けば中毒にでもなった様に止まらない。
最高の身体。
綺麗で
可愛いくて
可愛いくて
可愛いくて…
「ねぇ、大樹ぃ…」
ちっ、邪魔が入った。
.
最初のコメントを投稿しよう!