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. 「、たく。仕方ねぇな」 「え、行く?行く?」 まぁ、良いか。 今日くらい。 そう、心が傾ぐのはあっという間の事だった。 一緒に住んでいていつでも会える幸也と、バイト先で噂のレアコンビ。 どちらか天秤にかけて、勝ったのは店の方。 脳裏に微笑む幸也を胸の内に仕舞ってベッドから床へ立ち上がり、携帯をジーンズのポケットに押し込む。 一瞬、会えない時間が長引いた事に胸が痛んだけれど、明日、明日こそはと思い直す。 だって、その為に一緒に住んだのだ。 いつだってソコにいる。 その安心感が欲しくて。 きっと俺が帰るのは明け方になるだろう。 そうすればきっと幸也も戻っている筈だから。 抱き締めて、キスして。 一緒に眠ろう。 .
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