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ケンタウロス
「はぁはぁ…そんな…」
負け戦。
そういう事になる
陸上ならば勝てる。そうタカをくくっていた。
だが、族長の言う事をよく聞くべきだったかもしれない
「もう、追って来ないか…」
彼は随分長い間を全力疾走していたのだろう
底無しのスタミナであるはずのケンタウロスもさすがに疲れ果てていた
彼の顔からは知らず知らずのうちになのか、涙が流れていた
「助かった…」
彼の種族、ケンタウロスたちは別の種族によって危機に瀕していた
彼らの侵攻によりケンタウロスたちの住む森がまたたくまに占領され、彼らが追い出され始めたのである
戦うしかない。それはみなわかっていた。だがそこまで来て彼らの中で意見がわかれはじめていた
若いケンタウロスのリーダーが「俺たちだけで十分だ!追い払える!」
だが年老いた族長は「まずは他の種族と手を結び、援軍を待ってからじゃ。」
あとはもうお分かりだろう。若いケンタウロスのリーダーは自分に賛同するものだけを引き連れ、戦いを起こしたが、見事に敗北してきたのである。
「はぁはぁ…族長に報せなければ」
奴らには矢が効かず陸上にも関わらず素早く力は
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