八人に一人、起こること。

12/32
前へ
/874ページ
次へ
 診察室に呼ばれ、内診台へ。  やっぱり、止まったままの心臓。  胎嚢の形も昨日よりいびつになっていました。  もう、ダメなんだ。  わかっていたけれど、その現実はとても重くて。  けれど、診察してくれた先生が初期の流産は割と高い確率で起こる、どうしようもないことだと改めて説明してくださって。  そこで少しだけ、納得できたような気がします。  きっと、昨日あのまま手術の日程を決めてしまうよりはずっと、よかった。  本当にダメなのか、もしかしたら奇跡が、なんて思い続けるのは辛かったから。
/874ページ

最初のコメントを投稿しよう!

647人が本棚に入れています
本棚に追加