寄り道だらけの不妊治療

突然の腹痛、そして。

　その時は私もまだ「女医さんがいい」というこだわりが捨てきれていなかったため、一駅先の産婦人科に行くことにしました。

　古めかしい外観の病院には、お腹の大きな妊婦さんや子連れのお母さんでぎゅうぎゅう。
　アウェー感満載です。

　そして、内診室に呼ばれて更にびっくり。
　三つある内診台は、薄いカーテンで区切られているだけ。
　隣りの人の診察、丸聞こえです……！

　お年を召した院長先生（♀）はそういうことを気にしなさそうな、よく言えばサバサバ、悪く言えばおおざっぱな感じの人でした。

　痛みを訴える私を、

「排卵痛？　でもねえ、排卵してるだけで素晴らしいことなのよー？」

　とばっさり斬り捨て。