悩みと、前進と。

6/13
前へ
/874ページ
次へ
 成長するにつれ、「うちはよその家と違うんだな」と何となくわかってきました。  でも、だからといってどうすることもできないまま、その生活を受け入れるしかありませんでした。  二つめは、兄の不登校。  中学一年の終わりくらいから彼は学校を休むようになり、日がな一日祖母の家の空き部屋に閉じこもっていました。  父も母もどうにか兄を学校に行かせようとしましたが、なかなかうまくいかず。  そうこうしているうちに父は東京に単身赴任となりました。  母は実質一人で兄と向き合わなければならず、ぎすぎすとした空気が家中に漂っていました。  そのため小学生だった私は、「私は問題を起こさないようにしなきゃ」と思うようになったのです。
/874ページ

最初のコメントを投稿しよう!

647人が本棚に入れています
本棚に追加