1.爆弾発言

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「真、大丈夫ですか……?」  不安げに雪が訊いてきた。別に熱かったけど火傷する程じゃない。 「大丈夫、もう何ともない」  俺がそう言うと雪は再び俺の頭にドライヤーを近づけた。今度はふざけたりしないで、丁寧に俺の髪を乾かしている。  別にふざけてもらったって良いんだけどな。さっきの程度ならやられても構わないし。 「あ~……眠くなってきた……」  一気に眠気が高まってきた。携帯に手を伸ばし時間を確認すると、もう11時過ぎだ。  でも、たぶん眠気の原因はそれだけじゃない。  俺の髪に温かい風が当たり、雪の手が撫でるように髪を乾かしている。なんだろうこれ、もの凄く気持ち良い。雪の頭を撫でた時に雪が気持ち良さそうにしてたけど、その気持ちがわかる。 「なら乾かし終わったら寝ましょうか」 「あぁ、そうだな……」  そう返事をしときながら、俺の頭はフラフラと動いていた。やばい、本当に寝そう。 「はい、終わりました」  目が閉じかけていた時、雪の声が聞こえてきた。俺は何とか起き上がる。 「ありがとな」 「いえ、私がしたくてやっただけですので」  雪がにっこりと笑ってリビングから出ていった。ドライヤーを置きに行ったんだろう。  さて、もう寝るか…… 「あ、真?」  俺がベッドに向かおうと立ち上がった時、雪が戻ってきた。 「その……ここで寝るんですか?」  雪がそう訊いてきた。俺のベッドはリビングに置きっぱなし。仕方ないからここで寝るつもりだ。
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