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何時、何処の世界かは分からない
一人の少年は
ロボットになりたいと望んだ
サァカス サァカス 始まるよ
君に一時の幻夢を与えよう
さぁさぁ 準備は出来たかい?
物語のはじまり はじまり
「さぁさぁ、みんなこんにちは? 今日もボク・気まぐれ道化師クンの話を聴きに来てくれて嬉しいよ。そうだねぇ今日はどんな話をしようか。
ん? サボテンの女の子の話がもう一度聴きたいと。うーん。残念だけどボクは一度話したものは二度としない主義でね。今度いつかまた此処に来たときにしてあげようね。
それじゃあ、今日はロボットになりたがった男の子の話をしてあげようか。ロボットっていうのは、機械のお人形さんのことだ。君達人間のようには感情がなく、ただ淡々と日々を過ごすお人形なんだよ。
それじゃあ、お話を始めようか。
『むかーしむかーし、じゃないかもしれないけれど。まあ、何処の世界の話だったかボクも忘れちゃったんだけどね。都会の高度な文明の街に、ある一人の少年がいた。
少年は銀色の髪と碧の瞳を持った綺麗な子だった。
少年は小さい時からその外見の異様さから様々な人にいじめられたり、嫌われていたりしたんだ。ボクとしてはとても綺麗な色を持っているいい子だと思うんだけどなぁ。
そういう経験をしてきた少年は、段々人間という存在を鬱陶しいと思うようになってきたわけだ。
つまり、人間のみんなが嫌いだし、自分が人間という生き物であることに嫌気がさしてきたってこと。
みんなにいじめられていたら、誰でもきっとそう思ってしまうだろうねぇ。そう思わない? ボクはきっと人間に嫌気がさしちゃうだろうなぁ。
科学という機械のモノがとても発展したその世界では、テクノロジィってやつがすごくってねぇ。
少年は、自分の持つ情報収集能力ってやつを駆使して、人間からロボットになるための方法を探し始めたんだ。
どうしてロボットになりたかったかは、さっき言った通りだ。
少年は、自分が人間であることが許せなかったんだ。
なんで自分を嫌う者と同じでなければならないんだ、と思ったからだ。
でも少年は自分で死ぬことが出来ない臆病者だったんだ。
だからせめて人間の大きな特徴としてある「感情」をなくしたいって思ったんだ。
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