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仕事が一段落すると山田秘書が華に 「華ちゃん?」 そう話しかけ 一瞬にして俺は華を見た。 「今日はなんとなく、笑顔? 血色もいいし? 何か良いこと、あった?」 そう続ける山田秘書に小さくピクリと肩を動かすが 「はい…。 昨日、パソコンサイトで、朧気に記憶に残っていたアニメの… 『おはようスパンク』と『グ~グ~ガンモ』のコミュを見つけたんです。 そこに入って朧気だった記憶がクリアーになって、すっきりしているんですよ。」 なんて微妙な答えをうれしそうに話す華。 一瞬ドキリとしたが、バレないように小さな息の塊を吐いた。 「あぁ、ガンモってピンク色で、スニーカー履いた鶏、だろ?」 社長もそのくだらない話に相乗りする。 「そうなんですよ。 私、ガンモのスニーカーの靴紐が紫だったような、緑だったような…気になっていたんですよね~。」 「そんな懐かしい名前言われると、スパンクが犬か猫か…ウサギだったっけ?思い出せないな~。 なんか蝶ネクタイみたいなの、してなかった?」 なんだ…山田秘書もそのくだらない話に乗るんだ……。 ってゆうか……! 俺は『おはようスパンク』も、『グ~グ~ガンモ』も記憶に全くない……っっ!
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