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周囲では複数のメイドや執事達が少し早めの朝食を取っている。
我が家では使用人も調理班を除いては、同じ場所で自分の好きな時間に食べるようになっている。
この使用人と一緒にご飯を食べるという風習は貴族では大変珍しいらしいのだが、この風習は正直気に入ってるし、大人数で食べたほうがおいしく感じるというものだ。
そう考えながら一口黒い液体を口に含む。
厳選された豆とシェフ=料理長の絶妙な炒り加減で仕上げられたコーヒーは以前まで飲んでいたものが泥水ではないかと疑うほどおいしい。
但し、徹夜明けで胃が荒れてなければの話なのだが・・・・
俺は湧き上がる吐き気と格闘しながらコーヒーを飲み干す。
正直味わって飲めないのが残念だが、そのお陰か目は覚めた。
吐き気も少し治まってきたためこれなら朝食も食べれるかなと思ったところで
「お?レムか早いな。ん?隈があるじゃないか。さてはまた徹夜したな?」
寝巻き着のままのこの家の党首である父さんがやってきた。
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