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アルベルト・フローライト。この世界での俺の父さんであるひと。
食事をしていた使用人達は食事を一旦止め自分の主人に挨拶する。
うちは結構規則が緩いものの、皆その規則以上に厳しく己を律している。
それもこの人の人望が成せる業だろうと思う。
若干親ばかである部分は否めないがこの人が自分の父親でよかったと思う。
「おう皆おはよう。わざわざ食うのをやめて挨拶しなくていいって言ってるだろうに。んでレム今回は何をやってたんだ?」
「ちょっと勉強を・・・」
嘘をついてもバレる予感しかしないので正直に話す。
「勉強熱心だな。でも徹夜はしちゃ駄目だって言ったじゃないか」
ぽかりと拳骨で軽く頭を叩かれる。正直勉強のし過ぎで怒られる家庭というのも珍しいと思う。
「うっ・・・ごめんなさい」
「分かればよろしい。まだお前は子供なんだから無理しちゃ駄目だぞ?」
そういって父さんは笑うと叩いた部分を撫でる。
心配してくれてありがとう父さん。でもごめんなさい俺にはやらなきゃいけないことがたくさんあるんです。そのためには多少の無理はしなくちゃいけないんです。
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