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ともあれ今は魔力放出の練習の真っ最中。
とは言ったものの正直魔力の流れをコントロール出来るようになった俺からすると大分楽なもので、手から必要量を放出するということもあっという間に出来るようになっていた。
「やっぱり早いなぁ。本来は3日ぐらい掛かるものなんだが・・・ちなみに父さんは一時間だったなぁ」
などと割とどうでもいい自慢を挟みながら昔を振り返っている父さん。
若干この習得の早さには血も関係しているんじゃないかと思いつつ、次のステージ魔術を実際に使ってみようという段階に差しかかろうとしていた。
「炎よ!」
基礎魔術特有の短い詠唱で父さんが使ったあの炎を顕現させる。
イメージは燃え盛る炎。体を流れる魔力の流れをコントロールし、掌に集中させる。
「はっ!」
ポン!
気合の入った声とは裏腹に気の抜けた音とともに現れた白い炎はあっという間に消滅してしまった。
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