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レムたちが呆れた目で見つめている中、二人の体育会系は久し振りの再会を喜んでいた。
「久し振りじゃないかアルベルト!一体何時振りだ?」
「確か前に王宮で会ってから会ってないはずだから一年ぐらいか?」
「もうそんなに経つのか。お互い忙しい身になったもんだ。時に話は変わるが」
とカイゼルはこちらを見ていたレムの方へと視線を移し、
「あの子一体どういう育て方をしたんだ?あの年であの反応速度、魔法の構成速度といい異常だぞ」
絶対にレムに聞こえないような声量で囁いた。
「いや俺は何もしちゃいないよ。ただ魔法の基礎を手伝っただけ、後はあの子の努力の結晶だ」
「噂には聞いていたが・・・末恐ろしいな。天才、鬼才ってのはああいった子の事を言うのかな」
カイゼルは信じられないものを見るような目でレムを見る。
「だが根っこはただの子供さ。だから俺が守ってやらなきゃいけないんだ」
「・・・そうか。周囲からの重圧に負けず真っ直ぐに育ってくれればいいが」
カイゼルは心配そうな目でレムを見つめた。
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