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「お前達もここで立ちっぱなしだと疲れただろう?さぁ上がってくれ」
父さんとの思い出話はどうやら終わったらしいカイゼルさんの案内に従って別荘に案内される。
「ちょっといいかなレム君」
ある一室にたどり着いたときに不意にカイゼルさんに声をかけられる。
「なんでしょうか?」
「これから君のお父さんたちとちょっとつまらない話をしなくちゃいけないんだ。だからアリスちゃんと中庭の方へ行って遊んできてもらえないかな?」
ふむ・・・おそらく最近の情勢とかお金の話をするのだろう。
それは子供にとってついていけなくてつまらない話になるだろう。だから気を回してくれたんだろうと思う。
まぁ正直、ついていけないことも無いのだが、折角気を使ってもらったのに断る理由も無い。それにアリスもいるから。
「わかりました」
「それじゃあメイドに案内させるから。あと多分中庭には俺の子供達もいるから一緒に遊んでやって欲しいな」
それも理由の一つだったんだろう、カイゼルさんがいつの間にか持っていた鈴を鳴らすと一人のメイドさんが現れた。
「すまないメイ。この子達を中庭に案内してもらえないか?」
「かしこまりました。ではお二人とも私についてきてください」
そのメイというメイドさんの案内に従って俺達は中庭に向かった。
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