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こうしてほいほい魔法が使えるのはクラウドだけらしいのだが、そのクラウドが鬼になったのは本当に運が悪いと思う。
そんな訳で他の連中は鬼が決まった瞬間とっとと逃げ出し、残されたのはルールが良く分かってなかった俺とアリス、そんな俺たちを気遣って残っていてくれていたレムだった。
「ははッ!楽しいなぁ!楽しいよレム!」
「俺は楽しくないっ!」
クラウドの性格が若干変わってきてるように思う。
というか、戦闘狂っていうのはフレイム家代々の性質なのだろうか?
「レムさん、頑張ってください!」
「クラウド、何をしている五大貴族の誇りを見せろ!」
「なにやってんのよクラウド!そこよ、そこに打ち込みなさい」
うるさいぞ外野
何時の間にか逃げていた連中が戻ってきており、試合を観戦するようなスタイルでくつろいでいた。
「レムさん、妹さんとレイちゃんはこちらで回収しましたから思いっきりやっても大丈夫ですよ」
ありがとうミリア 何時の間にやってくれたのかは知らないけど、出来れば俺も助けて欲しい。
「ごめんなさい。それは無理そうです。私ではクラウド君を止められませんから」
さいですか・・・
心を読まれて告げられた一言は俺に冷たい現実を突きつけるだけ。
「お兄ちゃん、頑張れ~」
「・・・・頑張って」
アリスとレイの声援が痛い。
「うおぉぉぉおっ!こうなったらやけくそだぁぁぁ!」
やけになった俺は様子を身に来たメイさんが慌てて止めに入るまで延々と攻撃を防ぎ続けた。
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