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「ふぃ~」
テラスにある椅子にどっかりと腰掛け、おっさんの様なため息を吐く。
俺とぶっ倒れたクラウドを除く他の面々はどうやら他の遊びを始めたらしい。
もちろん俺も誘われたが丁重にお断りしておいた。
魔力や体力はまだまだ余裕なのだが精神面で来るものがある。
飛び続けている魔法をかわし、防ぎ続けることは自分の精神をがりがりと削っていくのだ。
つまるところ今の俺に必要なのは癒しの時間。
まだ残っていたお湯を沸かして入れた紅茶で一息、御茶請けを摘みながら、五大貴族達の様子を見守る。
どうやら今度は魔法を使わないで隠れ鬼らしきものを始めたらしく、ハルトが鬼をやってアリスを追い掛け回している。
「はいお疲れ様です。お代わりどうぞ」
「あ、これはどうも」
あの野郎、アリスに何かしたらコロスと殺気を送りつつ、ミリアに入れてもらった紅茶を啜ってって・・・・
「あれ!?」
いつの間にか遊んでいたはずのミリアが俺の隣でニコニコしていた。
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